2025年01月29日
- 認知行動療法
「うつ症状」を改善するためのカウンセリング

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店のスタッフです。日々の生活の中で、気持ちが沈んだり、何をするにも意欲がわかなかったりすることはありませんか?「こんな気持ちになるのは自分だけかもしれない」と思うこともあるかもしれません。しかし、このような悩みを抱えている方は少なくなく、一人で抱え込む必要はありません。
今回は、うつ症状に悩む方へのカウンセリングについてお話しします。このブログが、少しでも気持ちを軽くするきっかけになれば幸いです。
うつ症状とは?
うつ症状とは、気分の落ち込みが長く続き、日常生活に影響を及ぼす状態のことを指します。主に以下のような症状が見られます。
- 気持ちが沈んだまま回復しにくい
- 何をしても楽しめない、以前の趣味に興味が持てない
- 集中力が続かない、考えがまとまりにくい
- 睡眠の変化(寝つきが悪い、途中で目が覚める、逆に長時間眠ってしまう)
- 食欲の変化(食べすぎてしまう、食事をとる気になれない)
- 体がだるく、エネルギーが湧かない
これらの症状が続くと、仕事や家庭での生活に影響を及ぼすことがあります。さらに、「自分には価値がないのでは」と感じたり、未来に希望が持てなくなったりすることもあります。
うつ症状が現れる原因はさまざまで、一つの要因だけでなく、複数の要因が重なり合っていることが多いです。例えば、
- ストレスや環境の変化(職場の人間関係、家庭の問題など)
- 体調の変化やホルモンバランスの影響
- 家族の傾向や遺伝的な影響
- 過去の経験や心理的な負担
これらが重なることで、心身が疲れ、うつ症状が現れることがあります。
認知行動療法によるアプローチ
認知行動療法(CBT)は、うつ症状の改善を目的としたカウンセリングの方法の一つです。このアプローチでは、日々の「考え方」や「行動」に働きかけることで、少しずつ前向きな変化を生み出していきます。
例えば、「自分は何をやってもダメだ」と感じている場合、その考えが本当に正しいのか、他の見方ができないかを一緒に考えていきます。
また、CBTでは「行動活性化」という手法を用いることがあります。これは、少しずつ活動を増やすことで気持ちを整えていくアプローチです。たとえば、
- 朝の散歩を取り入れてみる
- 以前好きだったことに少しずつ挑戦してみる
- 生活のリズムを整えるために決まった時間に起床・就寝する
こうした取り組みを通じて、達成感や喜びを実感できる機会を増やし、前向きな気持ちを取り戻すことを目指します。
カウンセリングの流れ
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、一人ひとりの状況に寄り添いながらカウンセリングを進めています。その基本的な流れをご紹介します。
1. 初回相談
まず、現在の悩みや困っていることをお聞きします。この段階で何を話せばいいか分からなくても大丈夫です。安心して話せるような環境を大切にしています。
2. 目標の設定
お話を伺ったうえで、「どのような状態を目指したいか」を一緒に考えます。
例えば、
- 「仕事に行く気持ちを少しでも楽にしたい」
- 「趣味をもう一度楽しめるようになりたい」
- 「夜にぐっすり眠れるようになりたい」
といった小さな目標から始めることが多いです。
3. 実践的な方法の取り組み
カウンセリングの中では、次のようなアプローチを取り入れながら、気持ちを軽くするお手伝いをします。
- 考え方の幅を広げる:特定の考えにとらわれず、別の視点を持つ方法を学ぶ
- 行動活性化:日常生活でできることを少しずつ増やし、達成感を積み重ねる
- 問題解決スキルの向上:生活の中で直面する困難に対処する力を養う
4. 振り返りと調整
カウンセリングを進める中で、定期的にこれまでの取り組みを振り返り、必要に応じて調整していきます。無理なく続けられる方法を一緒に考えながら進めることを大切にしています。
さいごに
うつ症状による気分の落ち込みは、少しずつ改善していくことが可能です。「ずっとこのままかもしれない」と感じている方も、少しずつできることを増やしていくことで、新しい変化を生み出すことができます。
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、一人ひとりの状況に合わせたサポートを提供しています。うつ症状でお悩みの方は、お気軽にご相談ください。私たちは、クライエントの皆さまとともに、より良い生活への一歩をサポートいたします。
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店
https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/
——筆者情報——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
