〜認知行動療法の視点から〜

はじめに

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店です。

人前に立つと「頭が真っ白になる」「声が震える」「思ったように話せない」といった経験はありませんか。
多くの方が一度は体験するこのような緊張は「あがり症」と呼ばれ、特に面接や会議、発表の場など大切な場面で悩みの種になりやすいものです。

適度な緊張は集中力を高めることもありますが、「また失敗するのでは」という不安が積み重なると、生活や仕事の場面に支障を及ぼすことがあります。
この記事では、静岡浜松でのカウンセリングの選択肢として、認知行動療法（CBT）による支援について解説します。

あがり症とは？

主な特徴

• 声や手が震える、汗をかく、心臓がドキドキする
  
• 「失敗したらどうしよう」と強く不安を抱く
  
• 「完璧にやらなければ」と意識するほど緊張が高まる
  
• 普段ならできることが、本番の場面でうまくできなくなる
  

背景にある「失敗できない」という思い込み

あがり症の根本には、しばしば 「絶対に失敗してはいけない」 という思い込みが見られます。

例：

• 会議で言葉が詰まった → 「もう評価が落ちた」と感じる
  
• 面接で言い間違えた → 「これで不合格だ」と思い込む
  
• スピーチで声が震えた → 「聞き手は笑っているに違いない」と想像する
  

しかし実際には、多少の失敗は誰にでもあり、多くの人はそれほど気にしていません。
「失敗＝致命的」と考えることで、不安が一気に高まり、緊張を悪化させてしまうのです。

あがりが生じる仕組み

自己注目の強まり

「自分はどう見られているのか」という意識が自分に向きすぎると、自然に話すことが難しくなります。

身体反応と悪循環

緊張により心拍数が上がり、声の震えや発汗が起こります。
それを「やばい、失敗だ」と受け止めると、さらに緊張が強まる悪循環に陥ります。

完璧主義の影響

「失敗してはいけない」「完璧にやらなければ」という考えが、不安を強めてしまいます。

認知行動療法（CBT）によるアプローチ

CBTでは、考え・感情・行動のつながりを整理し、それに基づいて取り組みを進めていきます。

1. 考え・感情・行動の整理（ケースフォーミュレーション）

例：会議での発言場面

• 状況：発言の順番が来た
  
• 考え：「失敗したら評価が下がる」「声が震えたら笑われる」
  
• 感情・身体反応：不安、緊張、心拍数の上昇、汗、声の震え
  
• 行動：
  
  • 発言を短く切り上げる
    
  • 原稿を読み上げてその場をやり過ごす
    
  • 「特にありません」と発言を避ける
    

整理することで、「声が震えるから不安になる」のではなく、「失敗できない」という考えが不安を増幅させていると理解できます。

2. 考え方の見直し（認知的アプローチ）

• 「一度つまったら全て終わりだ」 → 「途中でつまっても最後まで伝えられれば十分」
  
• 「声が震えたら信用を失う」 → 「緊張していても真剣さが伝わることもある」
  

これは「正しい答えに直す」のではなく、別の視点を増やす作業 です。
新しい受け止め方を持つことで、不安が和らぎやすくなります。

3. 行動的アプローチ（実際の場面で確かめる）

• 少人数での発言 → 録音・録画 → 大人数の場面、と段階的に広げていく
  
• 「やってみたら思ったほど問題にならなかった」と確認する
  
• あえて声を震わせて話すなど行動実験を行い、不安が実際にどの程度影響するかを体験的に確かめる
  

この積み重ねが「不安があっても行動できる」自信につながります。

4. 身体と意識を整える（リラクセーション・マインドフルネス）

• 腹式呼吸や自律訓練法で身体を落ち着ける
  
• 「今この瞬間」に注意を戻し、未来や過去の不安から距離を取る
  
• 不安な考えを無理に消そうとせず、「そう考えている自分がいる」と気づき横に置く
  

こうした方法により「緊張をなくす」のではなく、緊張していても行動できる状態 を目指します。

よくある質問（Q&A）

Q1. あがり症は性格の問題ですか？
A1. いいえ、性格だけで決まるものではありません。人前で緊張するのは自然な反応です。

Q2. 「失敗できない」という思いが強くて不安です。
A2. その思い込みが不安を大きくします。カウンセリングでは「失敗しても大丈夫」と感じられるよう整理し、実際の体験を通して変化を積み重ねます。

Q3. 改善までにどれくらいかかりますか？
A3. 個人差はありますが、数か月のカウンセリングで「緊張しても発言できるようになった」と実感される方が多いです。

静岡浜松店のご案内

認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店

• 住所：〒430-0944 静岡県浜松市中央区田町231番地8 プレイスワン田町301号室
  
• アクセス：遠州鉄道 遠州病院駅 徒歩3分、第一通り駅 徒歩4分
  
• 営業時間：10:00〜20:00（完全予約制）
  

📞 ご予約フォーム
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💬 LINEでのご相談
https://lin.ee/26sKHRK8

🌐 Webサイト

https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/

まとめ

あがり症は「性格の弱さ」や「努力不足」ではなく、心身の反応や「失敗できない」という思い込みが関係しています。
認知行動療法では、考え・感情・行動のつながりを整理し、受け止め方や行動の工夫を積み重ねることで、緊張があっても自分の力を発揮できるようサポートします。

静岡浜松であがり症にお悩みの方は、当センターへぜひご相談ください。