2025年02月13日
- 認知行動療法
静岡県浜松市の強迫症状改善の為のカウンセリング

強迫症(強迫性障害)は、「強迫観念」と「強迫行為」が特徴的な困りごとです。手を何度も洗わないと気が済まない、鍵を閉めたか何度も確認してしまう、頭の中に繰り返し不快な考えが浮かんでしまうなど、日常生活に支障をきたすほどの症状を伴います。
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、認知行動療法(CBT)を中心に、強迫症に特化したカウンセリングを提供しています。以前当機関で開催された「強迫症に対する認知行動療法」のセミナーでは、最新の研究や実際の改善プロセスについて詳しく解説されました。本記事では、その内容をもとに、強迫症の特徴、カウンセリングの進め方、当センターの取り組みについてご紹介します。
強迫症の基本構造と症状の種類
強迫症は、大きく以下の2つの要素から成り立っています。
- 強迫観念(Obsessions):望まない考えやイメージが繰り返し頭に浮かび、不安や不快感を引き起こす(例:「手が汚れているかもしれない」「鍵を閉め忘れたかも」)。
- 強迫行為(Compulsions):強迫観念による不安を軽減するために繰り返し行う行動(例:手洗いや確認行為、特定の儀式的な行動)。
セミナーでは、強迫症のタイプとして以下の4つが紹介されました。
- 洗浄・不潔恐怖型(洗浄強迫)
- 手洗いや消毒を過剰に行う
- 公共の場や特定のもの(例:ドアノブ、電車のつり革)に触れられない
- 「汚れが広がる」ことへの強い恐怖
- 確認型(確認強迫)
- 鍵やガスの元栓を何度も確認しないと外出できない
- メールや書類を何度も見直し、誤字脱字を恐れる
- 「もし間違えていたら取り返しがつかない」と感じる
- 秩序・対称性型(整理整頓強迫)
- 物の配置を完全に揃えないと気が済まない
- 左右対称にこだわり、少しでもズレるとやり直す
- 「何かがズレると、悪いことが起こるかもしれない」と感じる
- 侵入思考型(思考強迫・ピュアO型)
- 「自分は犯罪者ではないか」「人を傷つけるかもしれない」などの考えが頭から離れない
- 特定の考えを振り払おうとするが、逆に強まってしまう
- 「考えてしまうこと自体が異常なのではないか」と思い込む
強迫症の悪循環と認知行動療法のアプローチ
悪循環のメカニズム
強迫症には、以下のような悪循環が存在します。
- 強迫観念が浮かぶ(例:「手が汚れているかも」)。
- 強い不安が生じる(例:「このままだと病気になるかもしれない」)。
- 強迫行為を行う(例:何度も手を洗う)。
- 一時的に安心するが、不安が再び強まる。
この悪循環を断ち切るために、認知行動療法(CBT)が用いられます。
認知行動療法(CBT)の具体的な方法
1. 曝露反応妨害法(ERP)
「不安を感じる状況にあえて直面し、強迫行為をしない練習をする」 という方法です。
例えば、洗浄強迫の場合:
- 故意に軽く汚れたもの(例:ドアノブ)を触り、すぐに手を洗わずに過ごす。
- 時間をかけて手洗いの回数を減らしていく。
確認強迫の場合:
- 鍵やガスの元栓を1回だけ確認し、それ以上は見直さない。
- 間違いがあっても大きな問題が起こらないことを体験する。
2. 認知の整理
強迫症の方は、物事を極端に考えてしまう傾向があります。例えば:
- 「不確実なことはすべて危険だ」 → 「100%確実でなくても問題なく生活できる」
- 「汚れたら必ず病気になる」 → 「多少の汚れがあっても、健康に影響は少ない」
こうした考え方を整理することで、強迫症を改善していきます。。
3. 再保証を求める行動の制限
強迫症の方は、家族や専門家に何度も「大丈夫?」と確認することがあります。
しかし、この「確認」は不安を増やす要因となるため、少しずつ減らしていくことが重要です。例えば、家族に対して「電気消えてるよね?」と何度も尋ねる場合、1回だけに制限するなどの対策を取ります。
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店での強迫症カウンセリングの流れ
① 初回カウンセリング
- 強迫症の内用や日常生活への影響を詳しくヒアリング
- 強迫観念や強迫行為のパターンを整理
- CBTの概要と改善計画を説明
② 認知行動療法の実施
- 行動記録の作成(どんな状況で強迫行為をしてしまうかを把握)
- ERPの実践(強迫の元となる不快な感覚と仲良くなる)
- 認知の整理(考え方のパターンを整理する)
③ 継続的なフォロー
- 徐々に強迫行為を減らし、日常生活を改善
- 再発防止のためのセルフケアを習得
まとめ:強迫症は改善可能です
強迫症は、正しいアプローチを行えば改善が可能な困りごとです。認知行動療法を用いたカウンセリングにより、日常生活を取り戻すことができます。
当センターでは、強迫症に特化したカウンセリングを提供しており、一人ひとりに合った改善プランを提案いたします。強迫症でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
📍 認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店
📞 お申込・お問い合わせ:https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店
https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/
——代表者情報——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
