2024年12月01日
- 認知行動療法
パニック障害(パニック症)改善のための認知行動療法カウンセリング

こんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店のスタッフです。本日は「パニック症状」について、その特徴や原因、改善方法を詳しく解説します。パニック症状に悩まれている方が、再び自由で充実した日常生活を取り戻せるよう、当センターでのサポート内容もご紹介いたします。
パニック症とは?
パニック症(以前はパニック障害と呼ばれていました)とは、突発的に非常に強い不安や恐怖を感じる発作が起こる状態を指します。
主な症状
発作中には以下のような身体的・心理的な症状が現れることがあります。
- 身体的症状:心拍数の急激な増加、息切れ、めまい、胸の痛み、吐き気、震え、発汗
- 心理的症状:「このまま死んでしまうのではないか」「気が狂うのではないか」という強い恐怖感
発作は突然起こるため、その予測不可能性がさらなる不安(予期不安)を引き起こし、日常生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
パニック症の特徴
1. 予期不安
一度パニック発作を経験すると、「また発作が起きるのではないか」という強い不安を常に抱えるようになります。この不安は仕事や家庭生活、社会活動など、さまざまな場面に影響を及ぼします。
2. 回避行動
予期不安によって、発作が起こりそうな場所や状況を避ける行動を取るようになります。
- 電車やバスなどの公共交通機関を利用しなくなる
- 人混みや狭い場所を避ける
- 長時間外出することを控える
こうした行動は一時的に安心感をもたらすものの、徐々に生活範囲を狭め、社会的孤立やストレスの増大につながることがあります。
パニック症の原因
パニック症の原因は個々の状況や体質によって異なりますが、主に以下のような要因が関与しています。
1. 生物学的要因
脳内の神経伝達物質(セロトニンやノルアドレナリン)のバランスの乱れが、発作の引き金になると考えられています。
2. 心理的要因
過度のストレスやトラウマ体験が、パニック症状の発症リスクを高めることがあります。
3. 環境的要因
生活環境の変化やプレッシャーの多い状況が、発作の頻度を増やす可能性があります。
パニック症の改善方法:認知行動療法(CBT)
パニック症状の改善には、認知行動療法(CBT)が最も効果的とされています。CBTでは、不安や恐怖を引き起こす思考パターンや行動を見直し、症状をコントロールする方法を学びます。当センターでは、以下のようなアプローチを取り入れています。
1. 認知の再構成
発作時に「息ができなくなる」「心臓が止まる」といった否定的な思考が湧くことがあります。この思考を整理し、現実的な視点で捉え直す練習を行います。
- 例:「息切れを感じても、実際に窒息することはない」と理解することで、不安感を軽減します。
2. 恐怖への段階的な慣れ(エクスポージャー療法)
恐怖を感じる状況に少しずつ慣れることで、恐怖心を和らげていきます。
- ステップ1:電車に近づいてみる
- ステップ2:短時間電車に乗る
- ステップ3:乗車時間を少しずつ延ばす
このように段階を踏むことで、安心感を得ながら自由に行動できるようになります。
3. 呼吸法とリラクゼーション技法
パニック発作中は身体が過度に緊張しているため、呼吸法やリラクゼーション技法を取り入れることが効果的です。
- 腹式呼吸:深く息を吸い、ゆっくり吐くことで心拍数を落ち着かせます。
- 筋弛緩法:全身の筋肉を意識的に緩めることで、身体の緊張を和らげます。
4. 回避行動を減らす行動療法
発作が起こりそうな状況を避け続けると、不安が増幅することがあります。安全な範囲で回避行動を減らし、恐怖を乗り越える体験を積み重ねます。
日常生活でのパニック症対策
日常生活で取り入れることができる、パニック症状の対策をご紹介します。
- 規則正しい生活
睡眠や食事を整え、心身のバランスを保つことが重要です。 - ストレス管理
趣味や運動を取り入れることで、ストレスを軽減します。 - サポートネットワークの活用
家族や友人と相談しやすい関係を築き、不安を共有しましょう。
当カウンセリングセンターでのサポート
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、パニック症状に悩む方を対象に、以下のようなサポートを提供しています。
- 個別カウンセリング
一人ひとりの状況に応じた、オーダーメイドのサポートを実施します。 - オンライン相談
ご自宅からでも参加できるオンラインセッションをご用意しています。 - 安心のサポート体制
専門のスタッフが親身になってサポートし、段階的な改善を目指します。
まとめ
パニック症は、突如襲う強い恐怖や不安によって日常生活に大きな支障をきたしますが、適切なサポートを受けることで克服が可能です。当センターでは、認知行動療法を中心としたアプローチで、パニック症の改善を全力でサポートいたします。
「また自由に生活したい」「恐怖にとらわれずに行動したい」とお考えの方は、ぜひ一度お気軽にご相談ください。
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店
https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/
——代表プロフィール——
岡村優希
株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役
認知行動療法カウンセリングセンター代表
公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士
個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。
さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。
◆執筆書籍
「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版
「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房
◆テレビ出演
読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日
「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演
◆雑誌掲載
「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号
◆近年の講演実績
2024年2月21日
広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師
2023年2月9日
NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師
2022年7月6日
筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師
その他、学会発表多数
