静岡県のカウンセリングルーム | 認知行動療法カウンセリングセンター浜松店 静岡浜松で怒りが止まらない方へのカウンセリング

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認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店のブログをご覧頂きありがとうございます。

「怒りたくないのに、また強く言ってしまった」
「同じことで注意し続けて、もう限界……」
「理解してもらえないことが積み重なって、心が疲れてしまう」

こうした悩みは、決して珍しいものではありません。
そして、まず知っておいていただきたいのは、
怒りという感情そのものは悪いものではないということです。

怒りは、
あなたの境界線(バウンダリー)が守られていないときに自然に生まれる反応です。
むしろ、ずっと我慢してきた証拠であり、心身が限界を知らせてくれているサインとも言えます。

この記事では、
怒りの背景にある境界線の消耗、怒りとハラスメントの線引き、
そして認知行動療法(CBT)でどのように整理していくのかを丁寧にまとめます。


■ 怒りは「あなたの境界線が越えられている」サイン

怒りが噴き出す場面には、共通した特徴があります。

● 何度伝えても改善されない

● 丁寧に説明しても反映されず、また同じミスが続く

● 悪気がない相手だからこそ注意しづらい

● 結果として自分の負担だけが大きくなる

● 役割や責任が偏っている感覚がある

こうした状態が続くと、
「積み重なったストレス」が境界線を静かに削り続けます。

心理学の研究では、
怒りの多くは大きな出来事ではなく 日々の小さなズレの積み重ね が原因とされています。

つまり、
今日の怒りは今日の出来事だけではなく、
これまでの蓄積が限界に達した結果なのです。

怒りを感じるあなたは悪くありません。
それは「これ以上の負担は難しい」という自然なサインです。


■ 「怒り」と「ハラスメント」は別のもの

ここで重要なのは、
怒りという感情怒りに任せた行動は、まったく別物だという点です。

● 怒りは自然な感情

境界線が繰り返し越えられると誰にでも生まれます。

● しかし、怒りに任せた行動が人格や尊厳を傷つけるとハラスメントになる

意図がなくても、
相手を侮辱する・威圧する・人格を攻撃する行為はハラスメントに該当します。


■ 怒り・注意・ハラスメントの線引き

文章で整理すると、とても分かりやすくなります。

◆ 怒り

→ 感情。自然な反応。悪ではない。

◆ 適切な注意

→ 事実に基づき、行動に焦点を当てる指摘。
→ 人格を否定しない。業務上必要。

◆ 不適切な注意(グレーゾーン)

→ 感情的・抽象的だが、人格攻撃には至らない状態。

◆ ハラスメント

→ 人格・尊厳を傷つける言動。
→ 意図の有無に関わらず、理由があっても正当化できない。

この線引きを理解することで、
自分を責めすぎず、相手も必要以上に追い詰めないことが可能になります。


■ 怒りを減らすために必要なのは「境界線を整えること」

怒りを「我慢する」必要はありません。
大切なのは、怒らなくてよい構造に整えることです。

● 1. あなたの負担が偏っていないか見直す

「自分ばかり」が続くと境界線は摩耗します。

● 2. 相手の適性に合わせたタスク配分

不得意領域を任せると、双方が苦しくなります。

● 3. やること/やらないことの境界線を共有する

曖昧さがもっとも怒りを増幅させます。

● 4. 距離や確認の頻度を調整する

細かな調整だけでも怒りの低減につながります。

● 5. 注意は「人格ではなく行動」を対象にする

境界線を守るうえで非常に重要な視点です。

怒りを否定するのではなく、
怒りが教えてくれる境界線が必要な場所を見直します。


■ 認知行動療法(CBT)でのアプローチ

静岡浜松店では、怒りに悩む方に対して次のような整理を行います。

● 状況(事実)と感情を切り分ける

※ご要望通り「感じたこと=状況に含めない」方針で整理します。

● 境界線が削られた原因を構造として可視化

「なぜ怒りが蓄積したのか」を見立てる。

● 怒りの背景にある予測・期待・役割の偏りを整理

抽象ではなく具体的な関係性として扱う。

● 境界線を守るための行動を一緒に設計

無理のないステップで整えていく。

認知行動療法は、
感情を「抑える」ための方法ではなく、
感情を理解し、行動と構造を整えるための技法です。


■ Q&A


Q1. 「ちょっとイライラが増えたくらいでも、相談していいですか?」

大丈夫です。
「もう限界」という前の段階で話していただくほうが、むしろ整理しやすいです。
軽めの違和感やモヤモヤの相談も歓迎しています。


Q2. 怒りを我慢した方がいいのでしょうか?

我慢は逆効果です。
怒りを抑えるほど、負担は蓄積し、
別の場面で爆発するリスクが高まります。

カギは「怒らなくてよい仕組みづくり」です。


Q3. カウンセリングを受けたら、怒らなくなるように矯正されるのでしょうか?

いいえ、「怒らない人にする」ことが目的ではありません。
怒りの背景や境界線のズレを一緒に整理し、 あなたが大事にしたい関係や働き方に近づけるお手伝いをしていきます。


■ 静岡浜松店のご案内

認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店
〒430-0944
静岡県浜松市中央区田町231番地8 プレイスワン田町301号室
(遠州鉄道 遠州病院駅 徒歩3分/第一通り駅 徒歩4分)

営業時間
10:00〜20:00(完全予約制)

WEBサイト
https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/

LINE(相談・ご予約)
https://lin.ee/26sKHRK8

お申込フォーム
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSelm3nMBwOyvwnkhrkihe-APBzNTll2NL4fsPB6b6hHMzC8GA/viewform

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