2025年11月15日
- 認知行動療法
静岡浜松で職場の人間関係に悩む方へのカウンセリング
職場での人間関係に悩む方は、決して少なくないように感じます。
上司との距離感、同僚とのやり取り、チームの中での役割……。
小さな出来事が積み重なり、気づけば心が疲れてしまう、そんなこともあるかと思います。
こんにちは、 認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店です。
今日は 「職場の人間関係がつらく感じるときの心の整理の仕方」 を、 認知行動療法(CBT)の視点でやさしくお話しします。
■ 職場の人間関係に疲れたときの“心のほどき方”
働いていると、どうしても人とのやり取りはつきものです。
仕事の内容よりも、周りとの関係が気になってしまう場面があるのも自然なことです。
職場でつらさを感じるときは、ひとつの原因ではなく、いろんな出来事や気持ちが重なっていることが少なくありません。
たとえば……
- 相手がどう思っているのか分からない
- 自分の伝え方が良かったのか不安になる
- 距離を取りたいけど、どう動いていいか迷う
- 役割が偏っている気がする
- 場の空気に飲まれてしんどくなる
- 反応が薄いと「怒っているのかな」と気になってしまう
- 毎日顔を合わせる緊張感が続く
認知行動療法では、こうした状態をそのまま“ひとまとめ”にせず、 小さく分けて理解するところから始めます。
ここから、少しゆっくり説明していきます。
■ 1. 起きた出来事と、自分の解釈を分けてみる
人間関係の悩みが大きく感じられるとき、
まずは 「事実」と「自分なりの受け取り方」 を分けて考えてみます。
【状況(事実)】
上司から「この資料、確認しておいて」と言われた
【その時に浮かんだ考え(解釈)】
「急ぎという意味だったのかな…」
【状況(事実)】
同僚に声をかけようとしたけど、やめてしまった
【その時に浮かんだ考え(解釈)】
「今は忙しそうだから、話しかけたら迷惑かもしれない」
【状況(事実)】
会議で上司から報告を求められた
【その時に浮かんだ考え(解釈)】
「また何かミスをしたと思われてるのかもしれない」
このふたつを切り分けるだけでも、
心の圧迫感が少し和らぐことがあります。
■ 2. 「どんな気持ちだったか」を丁寧に見る
最初の一歩は、感情を明確にすることです。
- イライラ → 思いが伝わらなかった気がする
- 不安 → 嫌な思いをさせたかもしれない
- 気まずさ → どんな距離感が正しいか分からない
感情を細かく見ていくと、
「何にいちばん反応していたのか」が整理されていきます。
■ 3. “自分のクセ” に気づくと動きやすくなる
職場の悩みには、考え方や行動のクセが影響している場合があります。
■ よくある考え方
- 責められているように感じる
- 相手の気持ちを過度に推測してしまう
- 失敗を引きずってしまう
■ よくある行動
- 相談できず抱え込みやすい
- 相手に合わせてばかりで疲れる
- 気を遣いすぎて本音を隠す
これらは誰にでも起こりうる自然な反応です。
認知行動療法では、否定するのではなく 「まず気づく」 ことを大切にします。
■ 4. 相手との“役割のちがい”に目を向けてみる
上司・同僚・後輩など、
職場では立場によって期待されるものが変わります。
期待の違いがすれ違いにつながることもあります。
■ 例
- 上司は「早めに進めてほしいつもり」
- 受け取った側は「急ぎではないのかな」と感じる
- 後日、認識の違いで注意される
こうした行き違いは、
“何を求められているか” を確認するだけで減らせる場合があります。
■ 5. コミュニケーションを“スキル”として見てみる
コミュニケーションが苦手なのではなく、
「どう言えばいいかの経験が少ないだけ」ということがあります。
職場でも使いやすいポイントをご紹介します。
● まず “事実” を伝える
例:「昨日の資料の件で、確認したいことがあります。」
● 気持ちを少し添える
例:「判断に迷ったので、教えていただきたいです。」
● 次にすることを示す
例:「修正後、すぐに提出します。」
このように伝えるだけで、
対人の緊張がやわらぐ場面があります。
■ 6. 相手との“ちょうどいい距離”を探す
職場では、距離が近すぎても疲れますし、
遠すぎても不安になりやすいものです。
- どこまで踏み込むか
- どこから先は任せるか
- どれくらい相談するか
こうした“距離の調整”は意外と大切で、
関わり方のバランスを整える助けになります。
■ 7. 実際のご相談ではこんな流れで進みます
ご相談の内容によりますが、次のようなステップで進めることが多いです。
- 起きた出来事を一緒に整理する
- その時の気持ちや体の反応を確認する
- 考え方やとらえ方の傾向を見つける
- 相手との距離感・役割の整理
- 無理のない関わり方を一緒に探す
- 必要に応じて、伝え方の練習をする
「こうすべき」という押しつけはせず、
その方のペースと価値観を大切にしています。
■ 8. カウンセリングが役立つ場面
- 気持ちが整理できず、いつも疲れてしまう
- どう接したらいいか分からない
- 仕事は好きなのに、人間関係だけがしんどい
- 朝から緊張が続く
- 言いたいことをうまくまとめられない
こうした状態が続くと、生活にも影響が出てきます。
早めに相談することで、負担が軽くなることがあります。
■ Q&A
Q1. 相談はひとりで来ても大丈夫ですか?
もちろん大丈夫です。
まずは「どんな場面でつらかったか」を一緒に整理していきます。
Q2. 職場を続けるか迷っているのですが、相談しても良いですか?
遠慮なくご相談ください。
続ける・続けないを急いで決める必要はありません。
今の状況を一緒に整理しながら考えていきます。
Q3. 話すことがまとまっていなくても相談できますか?
問題ありません。
むしろ、そのままの状態で来られる方が自然です。
整理するところからサポートします。
浜松で職場の人間関係にお困りの際は
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、
お部屋での対面相談と、自宅から利用できるオンライン相談のどちらも可能です。
田町の落ち着いたスペースで、
「最近の出来事」や「抱えている気がかり」
を丁寧に受け止めながら、一緒に整理を進めていきます。
【静岡浜松店のご案内】
認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店
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