うつ病改善のためのカウンセリング(認知行動療法) | 認知行動療法カウンセリングセンター浜松

MENU

皆さんこんにちは。認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店の岡村です。今回は、うつ病に悩む方がカウンセリングを受けた場合、どのようにセッションが進むのかについて、当センターで実施している認知行動療法(CBT)の観点から詳しくご紹介します。

うつ病は現代社会で非常に一般的な精神疾患の一つです。その影響は、日常生活や仕事だけでなく、人間関係や心の健康全体に及ぶことが多いです。しかし、医療機関での適切な治療やカウンセリングルームでのサポートを受けることで、改善や回復が十分に期待できます。認知行動療法(CBT)は、科学的に効果が証明されている改善法であり、うつ病に対する有効なアプローチの一つとして広く用いられています。


うつ病とは?

うつ病は、次のような症状を特徴とする精神疾患です:

こうした症状が日常生活に支障をきたし、場合によっては数ヶ月から数年にわたり持続します。

うつ病の原因は一つではなく、複数の要因が絡み合っています。例えば、ストレスや環境的な要因遺伝的な要因脳内の化学物質(セロトニンやドーパミンなど)のバランスの変化が主な原因とされています。


認知行動療法(CBT)とは?

認知行動療法(CBT)は、思考(認知)と行動の関係に注目したアプローチです。人が感じる感情やとる行動は、日常生活の中での出来事そのものではなく、それをどう捉えるかという**考え方(認知)**によって大きく影響を受けます。

うつ病の方は、以下のようなネガティブな思考パターンにとらわれることが多いです:

これらの考え方は気分をさらに落ち込ませ、行動を制限し、悪循環を引き起こします。

CBTでは、この悪循環を断ち切るために、以下のような方法を用いて現実的でバランスの取れた思考を取り戻すサポートを行います:

  1. ネガティブな思考を特定する
  2. その考え方が正しいかどうかを検証する
  3. より適切で現実的な考え方を学ぶ

当センターでのカウンセリングの流れ

1. 状況の把握と目標の設定

初回セッションでは、クライエントの現在の状態や困っていることを詳しくお伺いします。例えば、以下のような具体的な問題について話し合います:

これにより、クライエントが抱える問題の全体像を把握し、適切な目標を設定します。目標は短期的なものから長期的なものまで幅広く設定し、必要に応じて柔軟に見直します。


2. 認知へのアプローチ

うつ病に特徴的なネガティブな思考パターンを特定し、それが感情や行動に与える影響を整理します。例えば、「一度の失敗で自分を全否定してしまう」「他人の評価を過剰に気にする」などの思考に気づき、それを客観的に振り返る練習を行います。

具体例:


3. 行動活性化

うつ病では、気分が落ち込むと活動レベルが低下しがちです。このような状況を改善するために、少しずつ活動を増やしていく方法を取り入れます。

具体例:


4. 行動と感情の連鎖を断ち切る

「やる気が出ないから何もしない」という悪循環を断ち切るために、気分が乗らなくても少し行動してみる「気分不一致行動」を勧めます。

エクスポージャー(段階的曝露法): 段階的に取り組める行動計画を立て、不安や落ち込みを軽減します。例えば:


認知行動療法の効果

CBTの大きな特徴は、学んだスキルを日常生活で活用できる点にあります。カウンセリングを続ける中で、自分で問題解決ができる力を養います。また、短期間で効果が出やすく、薬物療法と併用することで、さらに改善が期待できる場合もあります。


セルフケアのすすめ

うつ病の改善には、カウンセリングだけでなく、セルフケアも重要です。例えば:

これらの取り組みを通じて、うつ病の回復をサポートします。


最後に

認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、一人ひとりの状況に寄り添い、最適な改善計画を一緒に立てるサポートを行っています。対面カウンセリングだけでなく、オンライン相談も可能ですので、遠方にお住まいの方もお気軽にご利用ください。

うつ病に悩む方やそのご家族の力になれるよう、心を込めてサポートさせていただきます。初回の無料相談も受け付けておりますので、ぜひ一度お問い合わせください。

認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店

https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/

——筆者情報——

岡村優希

株式会社CBTメンタルサポート 代表取締役

認知行動療法カウンセリングセンター代表

公認心理師、臨床心理士、認定行動療法士

個人事業主として私設カウンセリングルームの運営を経て、株式会社CBTメンタルサポートを創業し、メンタルヘルス支援者向けのサービス事業を展開している。主宰しているオンラインコミュニティ『認知行動療法の学校』の会員数は約400名。

さらに、カウンセリングルームを全国に5店舗運営しており、全国展開を目指している。

◆執筆書籍

「臨床心理学 〈123(第21巻第3号)〉 問いからはじまる面接構造論 「枠」と「設定」へのまなざし」金剛出版

「遠隔心理支援スキルガイド」 誠信書房

◆テレビ出演

読売テレビ「かんさい情報ネットten.」2024年7月4日

「あなたの味方!お役に立ちます」のコーナーに高所恐怖克服のための専門家として出演

◆雑誌掲載

「からだにいいこと」 2022年12月号、2023年2月号

◆近年の講演実績

2024年2月21日

広島大学医学部にて「セルフケアに役立つ認知行動療法入門」についての講師

2023年2月9日

NTT PARAVITA株式会社にて「認知行動療法」をテーマとした社内研修の講師

2022年7月6日

筑波大学医学医療系精神医学の勉強会で「パニック症の認知行動療法」についての講師

その他、学会発表多数

一覧に戻る