強迫症(強迫性障害)へのカウンセリング:洗浄強迫とは | 認知行動療法カウンセリングセンター浜松

MENU

洗浄強迫とは、「汚染されているのではないか」「病気になってしまうのではないか」という強い不快な感覚から、手洗いや掃除などの行動を繰り返してしまう状態です。一度手を洗っても不快な感覚が消えず、何度も洗い直したり、特定の場所の掃除を過剰に繰り返してしまうことで、日常生活に大きな支障が生じることがあります。

しかし、洗浄強迫については、誤解されていることが多く、当事者の方やご家族が「なぜこんなことをしてしまうのだろう」「意思が弱いからやめられないのでは」と感じてしまうこともあります。今回は、洗浄強迫に関するよくある誤解と、実際のところはどうなのかについて、詳しく説明します。


誤解①「手洗いや掃除は本人の意志でやっている」

洗浄強迫の行動は、本人が「やりたくて」行っているわけではありません。不快な感覚を感じる状況に直面すると、その不快を和らげるために手洗いや掃除といった行動が繰り返されてしまいます。これらの行動は一時的には安心感を得られますが、その安心感は長続きせず、再び不快な感覚が襲ってきます。その結果、また同じ行動を繰り返してしまうという悪循環に陥るのです。

例えば、ある方は「ドアノブを触った後に手を洗わないと、家族が病気になるのでは」と強い不安や恐怖を感じ、手洗いを繰り返していました。この行動は「不安や恐怖を減らすための手段」として自動的に起こっているため、意志の強さや弱さとは関係がないのです。


誤解②「手を洗ったり掃除をすることで不快な感覚は完全に消える」

手洗いや掃除をすることで不快な感覚が軽減されることはありますが、それは一時的なものであり、根本的な不快さが解消されるわけではありません。むしろ、繰り返すことで「不快な感覚は手洗いしないと消えない」という考えが強化され、さらに行動が増えてしまうことが多いです。

例えば、ある方は「外出先でドアノブを触った後、すぐに手を洗わなければ菌が家中に広がってしまう」と考え、毎回帰宅後に30分以上かけて手洗いと消毒を繰り返していました。しかし、どれだけ時間をかけても「これで本当に大丈夫だろうか?」という不安が再び生じてしまうのです。


誤解③「強迫行動をやめればすぐに元に戻る」

洗浄強迫の行動は長期間続くことで習慣化されている場合が多いため、単に「やめましょう」と言われてもすぐに元に戻ることはありません。また、強引にやめようとすると、不快な感覚が一気に高まり、逆に強迫行動が強化されてしまうこともあります。

このような場合、少しずつ「手洗いの時間を短くする」「回数を減らす」といった段階的な取り組みが有効な場合もあります。例えば、ある方は「外出先で触った物はすべて汚れている」と考え、帰宅後に30分間手を洗うことが習慣になっていました。そこで、まずは「石鹸で洗った後は追加の消毒はしない」「手洗いの時間を5分減らす」といった小さなステップから始めたところ、徐々に手洗いの回数や時間を減らせるようになりました。


誤解④「他の人が代わりに掃除してあげれば安心する」

他の人が代わりに掃除をしたり、手洗いを代行しても、本人の不快な感覚が完全に消えることはありません。むしろ、「誰かが代わりにやってくれる」という安心感によって、強迫行動を維持してしまう可能性があります。

例えば、ご家族が「かわいそうだから」と代わりに掃除をしてあげることで、一時的には安心するかもしれませんが、その安心感に頼ることで、根本的な不快な感覚への対処方法を学ぶ機会が失われてしまうのです。その結果、「自分でやらないと落ち着かない」という不快な感覚がさらに強化されてしまう場合もあります。


洗浄強迫が続く仕組みを整理してみる

洗浄強迫が続く理由は、人それぞれ違います。そのため、「手洗いを減らしましょう」「掃除の回数を少なくしましょう」と言われても、すぐにできるものではありません。
まずは、「なぜ手洗いや掃除を繰り返してしまうのか」を整理してみることが重要です。
例えば、次のような流れがあるかもしれません。

このような流れを自分で意識できると、「手洗いや掃除をしすぎてしまうのは、ただの習慣ではなく、こういう仕組みがあるんだ」と理解しやすくなります。
その上で、「手洗いや掃除をしないと落ち着かない状況がどのようにできているのか」「手洗いの回数や掃除の範囲を少しずつ減らすにはどうすればいいのか」を一緒に考えていくことが大切です。


最後に

洗浄強迫は、「やめたいのにやめられない」という状況が続きやすいため、一人で対処しようとすると難しく感じることもあります。

認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店では、洗浄強迫改善のためのプログラムをご用意しています。

まず、「手洗いや掃除をしないと落ち着かない状態がどのようにできているのか」を一緒に整理し、無理のない方法で改善を目指します。

例えば、手洗いや掃除の回数を減らすことを目指すのではなく、「手洗いや掃除をしなくても安心できる状態を作る」ことが大切です。

「手洗いや掃除のしすぎがつらい」「不快な状態を減らす方法を知りたい」と感じている方は、お気軽にご相談ください。


認知行動療法カウンセリングセンター静岡浜松店

https://hamamatsu.cbt-mental.co.jp/

一覧に戻る